デューン:インペリウム 全拡張セット完全ガイド —特徴と魅力を徹底解説—

ボードゲーム

こんにちわ真夏です。

SF小説の金字塔「デューン 砂の惑星」の世界を舞台にしたボードゲーム「デューン:インペリウム」は、デッキ構築とワーカープレイスメントを見事に融合させた戦略ゲームとして多くのファンに愛されています。この記事では、このゲームをさらに深く楽しむための拡張セットを一覧で紹介し、それぞれの特徴や魅力を詳しく解説します。

基本セットの概要

「デューン:インペリウム」は、砂の惑星デューンでの権力闘争を描いたボードゲームです。プレイヤーは主要勢力を率いて、デッキを構築しながらボード上に代行者(エ―ジェント)を配置し、資源を獲得したり、同盟を結んだり、戦闘に参加したりして勝利点を集めていきます。

  • デザイナー:Paul Dennen
  • プレイ人数:1~4人
  • プレイ時間:60~120分
  • 対象年齢:13歳以上

イックスの新興

拡張第1弾(2023年日本語版発売)

主な特徴と追加要素

  • 惑星イックスの科学技術: 高度な技術タイルが導入され、プレイヤー固有の特殊能力をスパイスをコストに獲得できるようになります。
  • 弩級戦艦(ドレッドノート): 戦場を支配する強力な戦艦ユニットが追加され、消耗せずに戦闘力3を提供します。
  • ボードの変更: 基本セットからボードのマスが一部変更され、新たなアクションの選択肢が増加しています。
  • 輸送トラック: 新たな要素として、進行状況に応じたメリットを提供するトラックが追加されました。
  • 新カード: 新たな帝国カード、陰謀カード、紛争カードを含む35枚の新カードが導入されています。

ゲームプレイへの影響

「イックスの新興」は、元々の「デューン:インペリウム」の戦略性を大きく拡張します。既存のアクションマスの一部が新しいものに置き換わり、特にソラリ(通貨)の価値が上昇し、これまでの戦略が大きく変化します。技術タイルの導入により戦略の幅が広がり、輸送トラックとドレッドノートによって戦局に変化をもたらします。

戦略的選択肢が増える一方で、ゲームバランスも慎重に調整されており、新たな要素があってもゲームの流れを損なわない設計になっています。

基本情報

  • 価格:¥7,480(消費税10%込)
  • プレイ人数:1~4人
  • プレイ時間:60~120分
  • 対象年齢:13歳以上

不滅の命

拡張第2弾(2024年2月日本語版発売)

主な特徴と追加要素

  • ベネ・トライラックス: 遺伝子操作技術に長けた新勢力が登場し、ゲームに新たな次元を追加します。
  • 研究トラック: 新たに追加されたべネ・トライラックス・ボードには「研究トラック」があり、進めることで新リソース「検体」を獲得できます。
  • トライラックス・カード: 検体を使って強力な「トライラックス・カード」を入手できるようになります。
  • 移植効果: 一部の新カードには代行者フェイズで2枚のカードを同時にプレイする「移植」効果が付いています。
  • 拡張ルール: 11点を勝利目標にする拡張ルールや、自分の手番に帝国の列のカードを再補充できる「ファミリーアトミック・トークン」が追加されています。

ゲームプレイへの影響

「不滅の命」は、「デューン:インペリウム」のデッキ構築要素を大きく拡張し、カード間のコンボプレイの可能性を広げます。新しい「移植」機能によって、2枚のカードを同時に使用するという新たな戦略が可能になり、検体という新リソースの管理が戦略の幅を広げます。

特に戦略的なデッキ構築を好むプレイヤーにとって魅力的な拡張です。基本ゲームの駆け引きを維持しながらも、より多様なプレイスタイルを実現可能にします。

基本情報

  • 価格:¥5,280(消費税10%込)
  • プレイ人数:1~4人
  • プレイ時間:60~120分
  • 対象年齢:13歳以上

反乱(アップライジング)

独立拡張(2024年日本語版発売)

主な特徴と追加要素

  • スタンドアロン: 基本ゲームがなくても単体でプレイできる独立拡張です。
  • スパイ要素: 占有されたエリアにもスパイトークンを使って自分の代行者を送り込める新メカニズムが追加されています。
  • サンドワーム: デューンの象徴であるサンドワームがゲームに登場し、戦局に大きな影響を与えます。
  • 目標カード: 紛争の結果で効果を得たり、勝利点を獲得できる目標カードが追加され、戦略性が増しています。
  • チーム戦: 3対3の6名プレイができるチーム戦ルールが追加されています。
  • ミニ拡張: ゲームに最初からミニ拡張が含まれています。

ゲームプレイへの影響

「反乱」は「デューン:インペリウム」のメカニズムを継承しつつ、プレイ体験を再定義する多くの変更が施されています。スパイ要素により他プレイヤーが占有したスペースにもワーカーを置けるようになり、戦略の柔軟性が高まります。サンドワームは戦闘力3を提供し、紛争報酬を2倍にするという強力な効果を持ちますが、獲得するには計算された努力が必要です。

「反乱」は「デューン:インペリウム」のリマスター版とも言える存在で、基本ゲームを持っていない方でも始められる上、基本ゲームの拡張とも互換性があるため様々なプレイ体験を楽しむことができます。

基本情報

  • プレイ人数:1~4人(チーム戦で最大6人)
  • プレイ時間:60~120分
  • 対象年齢:13歳以上

ブラッドライン

最新拡張(2025年1月英語版発売、日本語版発売未定)

主な特徴と追加要素

  • 9人の新リーダー: それぞれ特殊な能力を持つ9人の新リーダーが追加されます。
  • サルダウカー・コマンダー: 戦闘を強化するサルダウカー・コマンダーとそれに関連するスキルタイルが導入されています。
  • 新たな技術タイル: 「イックスの新興」で導入された技術タイルのメカニズムが再設計され、より戦略的な選択が可能になります。
  • 新カード: 2枚の新紛争カード、18枚の新陰謀カード、32枚の新帝国カードが追加されています。
  • デュアル互換性: 基本ゲーム「デューン:インペリウム」と「アップライジング」の両方と互換性があります。

ゲームプレイへの影響

「ブラッドライン」はゲームの戦略的オプションを広げる多くの新要素を導入しています。新リーダーは様々なプレイスタイルに対応しており、サルダウカー・コマンダーのシステムは戦闘に新たな層を追加します。技術タイルシステムも改善され、緑のスペースからどこからでも技術を購入できるようになり、高い議会席を持つプレイヤーには割引も適用されます。

特に「アップライジング」と組み合わせた場合に力を発揮する拡張で、基本ゲームとの互換性も維持されていますが、すべての拡張を同時に使用すると、ゲームバランスが崩れる可能性もあります。

基本情報

  • 公式発売日:2025年1月(英語版)
  • 日本語版発売:未定

Dire Wolf公式ページ

デラックスアップグレードパック

コンポーネントアップグレード(日本未発売)

主な特徴と追加要素

  • ミニチュアコンポーネント: 65個の美しく造形されたミニチュアフィギュアが含まれており、木製の駒の代わりに使用できます。
  • 大型収納ボックス: 拡張後のゲーム全体を収納できる大型ボックスとプラスチック製収納トレイが付属しています。
  • スリーブ対応: カードをスリーブに入れた状態でも収納可能です。
  • ファーストプレイヤートークン: 高級感のあるコインが初期プレイヤーマーカーとして含まれています。

ゲームプレイへの影響

デラックスアップグレードパックはゲームルールやメカニズムを変更するものではなく、コンポーネントの質と見た目を向上させる純粋な美観アップグレードです。エージェント、メンタト、派閥同盟、軍隊などの木製コマをより魅力的なミニチュアに置き換えることで、ゲームの世界観への没入感を高めます。

また、拡張追加後のすべてのコンポーネントをすっきりと整理して収納できる点も実用的です。

基本情報

  • 日本での発売状況:未発売(輸入で入手可能)
  • 内容:65個のミニチュアフィギュア、収納ボックス、トレイ、ファーストプレイヤーコイン

Dire Wolf公式ストア

プロモカード

基本ゲームや拡張セットの他にも、様々なプロモーションカードが存在します。

主なプロモカード

  • アラキスのジェシカ: 日本語版の初回生産版に同梱されているプロモカード。
  • プロモパック: Dire Wolf公式から発売されているプロモカードパックには以下が含まれます:
  • Thumper(新カード)
  • Jessica of Arrakis
  • Duncan Loyal Blade
  • Boundless Ambition
  • Piter Genius Advisor
  • Pivotal Gambit: 2025年のDune Imperium Uprisingトーナメント参加者向けのプロモカード(予定)。
  • Ruthless Leadership: 最新のプロモカードの一つ。

入手方法

プロモカードの多くは限定イベントや予約特典として配布されることが多いですが、一部はDire Wolf公式ストアで販売されるプロモパックで入手可能です。日本語版のプロモカードについては、アークライト公式の発表を確認するのが良いでしょう。

拡張の互換性と組み合わせ

「デューン:インペリウム」の拡張は基本的に互いに互換性を持っていますが、すべてを同時に使うと複雑になりすぎる可能性があります。

互換性のまとめ

  • イックスの新興 + 不滅の命: これらは基本ゲームの拡張として相性が良く、同時プレイが推奨されています。
  • 反乱(アップライジング): スタンドアロンですが、基本ゲームの拡張「イックスの新興」「不滅の命」と組み合わせてプレイすることもできます。
  • ブラッドライン: 基本ゲームと「アップライジング」の両方と互換性があるように設計されていますが、「アップライジング」との相性がより良いと言われています。

注意点

全拡張を同時に使用すると、ゲームバランスが崩れたり、複雑さが増しすぎたりする場合があります。特に初心者を含むプレイでは、基本ゲームだけか、1つの拡張のみを使用することをお勧めします。

どの拡張から始めるべきか

「デューン:インペリウム」を既に所持している場合、以下のガイドラインが役立つでしょう:

  1. 新規プレイヤーへのおすすめ: 「イックスの新興」は最初の拡張として最適で、基本ゲームの魅力を高めつつバランスの取れた拡張です。
  2. デッキ構築好きなプレイヤー: カードのコンボや戦略の幅を広げたい場合は「不滅の命」が最適です。
  3. より大きな変化を求めるプレイヤー: 「反乱(アップライジング)」は基本ゲームの進化形として、新鮮かつ戦略的なゲーム体験を提供します。
  4. グループの好みに合わせて: それぞれの拡張には異なる魅力があるため、プレイグループの好みに合わせて選ぶことをお勧めします。

まとめ

「デューン:インペリウム」の各拡張は、それぞれ独自の魅力と特徴を持ち、プレイ体験を深化させる要素を提供しています。基本セットだけでも十分に楽しめるゲームですが、拡張を導入することでさらなる戦略の可能性が広がり、リプレイ性が向上します。

日本語版も続々と発売されていますので、自分のプレイスタイルや好みに合わせて拡張を選び、「デューン:インペリウム」の豊かな世界をより深く堪能してください。


この記事は2025年4月時点の情報に基づいています。最新の発売情報や詳細は、各公式サイトでご確認ください。

Arclight Games公式サイト
Dire Wolf公式サイト

コメント

タイトルとURLをコピーしました